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zoom RSS ―静岡集会に向けてのコメントー 「音を立てて崩れつつある広域化政策」 環境ジャーナリスト 青木泰

<<   作成日時 : 2013/03/25 13:17   >>

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―静岡集会に向けてのコメントー
「音を立てて崩れつつある広域化政策」
環境ジャーナリスト 青木泰



1)がれきの全国広域化の終焉
@ 概略
がれきの全国広域化は、その9割を占めていた宮城県発が終息することが1月10日発表され、岩手県発も埼玉県への持ち込みは、昨年末終息し、静岡県への持込みも終息することになり(1月22日)広域化政策が音を立てて崩れつつある。環境省主導による有害廃棄物が列島全体に拡散されるという広域化政策が、ほぼ終焉を迎えつつあり、その内容となぜ広域化政策が破綻するにいたったか、そして広域化政策の爪痕、そして今後の課題は?以下報告する。
A 終息内容
1月10日、宮城県の副知事が北九州市を訪れ、今年度(2013年3月31日)でがれきは、終了することを北九州市に伝えた。
その一方宮城県のホームページでも、がれきの広域化は、北九州市のみならず、宮城県発は、女川町から東京都への持ち込みや石巻の廃畳、建設廃材を含め、24年度(25年3月31日)で終息することが発表された。(東京都の場合、新たに岩手県陸前高田から建設混合物の持ち込みが俎上に上っています。) また岩手県発のがれき野田村の分は、埼玉県への持ち込みは、昨年12月末で終了していた。そして静岡県への山田町、大槌町からの持ち込みも、今年度いっぱいで終息することが発表された。
B 発表理由とそのおかしさ
宮城県、岩手県とも25年度に向けて再度調査をしたところ、県内処理できると見積もることができ広域化の必要は無くなったという理由だ。しかし昨年8月にすでに分かっていたことを並べ立て、契約出発時点での見積もりの誤りと弁解し、見積もりの間違いの結果10の1になったという馬鹿しい報告をしている。



2)終息にいたる過程
@ 概略
がれきの広域化は、もともと復興資金の流用だった(週刊金曜日11月23日号)という点が隠せなくなってきたことやなによりも広域の主要素材であった「木くず」が無くなってきたという点が広域化の幕引きをする本当の理由である。
野田村からの広域化必要量は、昨年5月には5万トン、8月には1万トン、そして実際に処理してみたら約千トンぐらいだったという。必要量は、数か月の間に50分の1になっている。 住民の監視がなければ、数十億円の無駄使いが行われていた。各地で住民監査が行われ、オンブズマンが動き出した結果、丼ブリ勘定では通用しなくなったと考えられる。
(結局宮城県の場合、県としてがれきは、ゼネコンが作るJVにすべて業務委託していたため、広域化に回すがれきは1トンも無かったが、それを344万トンあるとしていたため、発表のたびに数値を削減し、とうとう発表を修正するネタがなくなったため、25年度から終息すると言う発表になった。)
A 静岡県住民の闘いが果たした役割
環境省の広域化政策は、1昨年2011年11月21日に予算立てし、東京都がすぐ手を上げ、神奈川県、そして静岡県−島田市に進めようとした。最初は、東日本の汚染地域(東京、神奈川)から導入を図り、非汚染地域での導入の突破口として静岡ー島田市を位置づけた。彼らが言う島田市方式ー試験焼却を行い、安全性を装いながら本格受け入れに進める。これらが環境省サイドの戦略だった。
これに対して神奈川県では、処分場のある芦名周辺の自治会が反対声明を出し、それを神奈川県全域の住民活動が支え、横須賀市も反対声明を出し神奈川への導入を阻止した。
全国広域化を阻止できるかどうかの「関が原」となったのが島田市の闘いだったが、島田市の闘いは広域化を根付かせること無く、次々と行政側に問題を突きつけていった。
翻って学習講演会、試験焼却阻止の取り組み、処理施設、処分施設周辺住民の闘い、反対声明、住民説明会での抗議活動などの取り組みが行われ、そうした中でも、全国から注目される次の2つの取り組みがあった。
試験焼却におけるバグヒィルターの捕捉率の検証。99.99%どころか60〜80%しか取れていなかった。
地権者によるがれき焼却による焼却灰の埋め立て処分地への運び込みの拒否、そして運び込まない約束をしない限り賃貸借契約の延長を認めない。
この間処分場周辺の放射性物質の空間線量の測定を、お母さんたちが中心に行ったり、処分場から流れ出る排水のヘドロ溜りから高濃度の放射性物質が検出されるなどの取り組みもあり、多くの人のかかわりによる互いの活動の支え合いにより、環境省はより無理な地域(九州や関西)に足を伸ばさざるを得なくなった。
絆キャンペーンを下にした「瓦礫の受け入れは、被災地の復興につながる」もさすが九州では、「運送費がかかる九州まで持ってくるのは、税金の無駄使いにならないか?」「安全というのなら地元で処理すれば、地元での雇用に結びつくのでは?」という声につながり、九州全域のみならず、中四国や近畿、中部圏での(大阪を除く)中止につながったといえる。
静岡の闘いが、がれきの広域化という「復興予算の流用」「国家的な詐欺行為」に寄与したこと大といえる。



3)がれき広域化の政策の問題と住民の活動の残した地平
今回のがれきの広域化の終焉に至る経過を振り返り、
◆汚染がれきを全国に拡散し、焼却し、希釈するという国際的な原則に反するがれきの広域化はストップできた。
◆がれきの広域化は、絆キャンペーンとは程遠く、環境省や中央官僚機構が画策した税の無駄使いだった。
◆無駄使いが行われようとしたその一方で、被災地では仮設住宅住まいが続き、事業者の自立への支援もほとんど行われていない。
◆がれきの広域化をストップでき、無駄に使われなかった数千億円のお金を被災者支援に即急に振り向けてゆこう。
◆ 放射線量の高い被災地での生活から子どもたちを避難させるための取り組みを強化しよう。


4)岩手県発も早く全面終息宣言を、そして次の課題。
岩手県発のがれきの広域化は、今大阪や富山に焦点が移りつつあるが、岩手県は埼玉県、静岡県への中止を受けて、なおかつなぜ大阪や富山、秋田に持ち込むのかの理由として、「木くずはほぼ無くなったが可燃物はある。」という新たなストーリで説明している。しかしそれらの受け入れ自治体では「木くずを中心にした可燃物」と契約したり説明してきた。木くずがなくなれば、終息するしかなく、弁解が弁解になっていない。 大阪では、先日の住民監査を追加分も含め、府に対し1200名、市に対し600名で提出した。いよいよがれきの広域化を終焉させる最後の段階に来ている。
いずれにせよ、がれきの広域化が阻止された跡に、まだ処理しなければならないがれきは被災地に残っている。被災地ではそれを安全に処理してゆかなければならない。
がれきの混入しているアスベストの安全な処理は、どのように行う必要があるか?これまでの焼却一辺倒ではなく、低線量の内部被爆の影響を考え、焼却するのではなく、安全基準を考え、基準を超えるものの福島第1原発周辺への保管基準以下のものについて森脇氏が提唱する「森の防潮堤」や岡山氏が提唱する「震災慰霊公園」等の検討などが今後の課題となる。



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